スペイン語には2種類の受動表現があり、DELE C2では両者のニュアンスの違いを正確に理解し、使い分ける力が求められます。今回は「ser受動文」と「se受動文(再帰受動文)」を整理して解説します。
① serによる受動文(Voz Pasiva con Ser)
「ser + 過去分詞(+ por + 動作主)」の形で、動作主が明示される、あるいは意識される場合に使われます。書き言葉・フォーマルな文脈でよく使われる形です。
- El puente fue construido por una empresa japonesa.(その橋は日本企業によって建設された)
- La novela fue escrita por Cervantes.(その小説はセルバンテスによって書かれた)
過去分詞は主語の性・数に一致させる必要があります(construido→construida、construidosなど)。
② se受動文(Pasiva Refleja)
動作主を明示せず、「一般的に〜される」というニュアンスを表す場合に使われます。日常会話やニュース、看板表示などで非常によく使われる形です。
- Se venden pisos.(マンション売ります=マンションが売られている)
- Se habla español.(スペイン語が話されています=スペイン語通じます)
- Se necesitan camareros.(ウェイター募集=ウェイターが必要とされている)
動詞は主語(venden対象=pisos、camareros)の数に一致させます。動作主を言いたい場合はse受動文ではなく、ser受動文を使うのが基本です。
2つの使い分けの目安
| 形 | 使われる場面 |
|---|---|
| ser + 過去分詞 | 動作主を明示したい、フォーマルな文章・ニュース記事の本文 |
| se + 動詞 | 動作主が不明・重要でない、日常会話、看板・案内表示、一般論 |
不定人称のseとの違いに注意
se受動文と混同しやすいのが「不定人称のse」です。目的語が人の場合、seの後ろにaを伴い、動詞は常に3人称単数になります。
- Se buscan voluntarios.(受動文:voluntariosが主語、動詞は複数)
- Se busca a los voluntarios.(不定人称文:目的語の前にaがあり、動詞は単数のまま)
この区別はDELE C2の文法問題でも狙われやすいポイントなので、意識して押さえておきましょう。
まとめ
- ser受動文は「ser + 過去分詞(+ por 動作主)」で、動作主を明示したい場合やフォーマルな文脈で使う
- se受動文は「se + 動詞(主語の数に一致)」で、動作主を明示しない一般的な表現に使う
- 目的語が人の場合の不定人称se(a + 人、動詞は常に単数)との違いに注意
受動態はニュース記事や案内表示など、実生活のあらゆる場面で目にする表現です。まずは看板や広告の例文を意識して観察してみると、感覚がつかみやすくなります。


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